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化学物質による病気を予防

化学物質による病気を予防するためには、どれだけの量が体内に入ったときに、どの臓器にどういう影響が生じるかを、物質ごとに明らかにする必要がある。また、その物質が体内で生体分子にどう作用するのかという、メカニズムの解明がリスク評価の質を高める上で重要になる。そして、地域・職域などの集団や個人が、その物質をどの程度身体に取り込んでいるのか測定・評価することで、安全性や健康影響リスクの大きさを数値で示すことができる。
私たちが取り組んでいる研究のひとつに、「子供の健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」がある。これは、全国で10万人を対象に、胎児から13歳に達するまでの健康に与える環境の影響を調べる、環境省が推進するプロジェクトである。名古屋市北区と一宮市を調査地域として、5500人超のお子様の健康状態を現在追跡している。子供がより健やかに育つ環境を次世代に残せるよう、力を尽くしていきたい。